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Paris Gourmand パリのおいしい日々3

マリス・ヤンソンス&バイエルン放送響@ムジークフェライン(ウィーン) Mariss Jansons & Orchestre de Radio Bavarois a Musikverein Wien

18 mars 2019

Ce voyage a Vienne, j’ai assiste 5 concerts/ballet et le meilleur est a la fin.
Mariss Jansons, MON meilleur conducteur du monde avec son orchestre, Radio Bavarois a Musikverein
今回のウィーン旅、ハイライトは二つ。
一つ目は、ムジークフェライン(楽友協会ホール)で、ウィーン・フィルハーモニーのマチネ演奏会を初体験。
そして二つ目は、同じムジークフェラインで、最愛の指揮者マリス・ヤンソンス&バイエルン放送響の演奏会🎉😆🎉
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Il est vraiment incroyable, maestro Jansons. Je connais aucun chef d'orchestre que lui qui puisse faire vivre la musique et donner l’ame a chaques notes.
Ce soir, Dvorak 9eme et Sacre de printemps de Stravinski.
Incroyable, inoui, extraordinaire…. Mon dieu, il est vraiment Dieu, ce maestro.
Cerise sur le gateau, je l’ai vu et parle le landement, devant son hotel! Quelle chance❤️
ほんとは日曜日夜にパリに戻ろうと思っていたのだけれど、ムジークフェラインのサイトを見ていたら、なんと日曜日と月曜日に、この最愛の指揮者&主兵オケが。必死の思いでチケット取り(ウィーン・フィルの定期よりこちらの演奏会の方がもっとチケット取りづらかった)、慌てて飛行機取り直し、延泊決定😊
1年前にパリでお顔を拝見して以来のヤンソンス。夢中に崇拝している巨匠は、秋に体調崩して日本を含めたアジアツアーも降板。晩秋から復帰しているのをネット公演などで見ていたけれど、ぐっと老け込んだ姿を心配してた、、。
今宵、黄金にきらめく会場に登場した巨匠は、ちょっとやつれた感じだけれど、その音楽性は健在、ううん、より一層すごくなっていて、正気じゃいられないほどの演奏を披露してくれる
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前半は、ドヴォルザーク9番。このシンフォニーがこんなにも美しくて崇高で感動と神秘にあふれているのに、初めて気づく。
ヤンソンスの魅力は、とにもかくにも音の流れの美しさ。一つ一つのパートに注目すると、少しだけ小さなミスが聞こえたりもする。でも、この巨匠がすごいのは、そんなミスに気を取らせない、それはそれは見事なメロディの作り上げ。どうしたらこんなに美しい音の連なりを生み出せるのかしら、、。まさに神業。
一秒一秒、それこそ一音一音がとても愛おしく、聴きほれながら、同時に次の一秒を待ち焦がれる感じ。一瞬一瞬を満喫しつつ音の連なりに夢中になって恍惚状態におちいっているうちに、あっという間に最後の音を迎える。すごい、すごすぎる、、。これが前半?ここで終わっても十分満足。
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あまりに素晴らしい演奏にクラクラしながら&奏者の練習風景を見ながらアントラクトを過ごし、後半は、ストラヴィンスキーの春の祭典。(こういうがっつりオーケストラ聞かせます!なプログラム、最高😊)
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前夜、国立歌劇場で聴いたウィーン・フィルの祭典より、ずっといい(笑)。仕方ない、前夜はバレエの伴奏にすぎないし、指揮者の格もあまりに違うもの。
この曲もまた、抜群のドライヴィング。聴き手に、文字通り一瞬の気も抜かせない、饒舌かつキレッキレの解釈。その迫力と躍動感に度肝を抜かれる。彼は、音に命を吹き込み魂を宿らせる術を知っている。

チケットが本当に取れず、やっとの思いで手に入れたのは、前から2列の端。舞台がとても高いのでオケがあまり見えないし、音も直接響くか上の方に飛んでいくだけなので、このホールならではの一度広がってから戻ってくるような感覚はあまりしない。
南ドイツの明るくて骨太なこのオーケストラの音色は、ウィーンフィルの艶やかな音色とも違うので、もっといい席でも音の聞こえ方は違うのかもしれないけど。それにしてもうまいね、このオケ。横笛系は今回のウィーン・フィルよりいいし、金管も全然悪くない。

そして神様ヤンソンスの指揮姿。この席、音はともかく、彼を見るのには完璧。わずか4メートル先で棒を振る姿を、まばたきする間も惜しんで食い入るように見つめる。オケが見づらい分、ヤンソンスに集中できてよかったかも。
彼の指揮姿はほんっとに素敵。エレガントでカッコよく、美しく、柔らかく、雄々しく、確固として、優しく、可愛らしく、優雅。そしてあの笑顔ときたら、、。あぁぁぁ、あの笑顔に見つめられたい。
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熱狂的な拍手に続き、アンコールを2曲も。2曲目は、ヨハン・シュトラウス2世のポルカ。この会場で、ウィーン・フィルじゃないオケがこの曲やっていいんだ(笑)。よい意味で見れば、ウィーンっ子たちにウィーンの曲をプレゼント。斜に構えて見れば、”どう、ムジークフェラインに流れる僕たちドイツ人のシュトラウスも悪くないでしょう
😏?”みたいにも取れる(笑)。それくらい、テンポも旋律もすごぶる上手で、ほとんど踊りながら&歌いながら指揮するヤンソンスがかわいすぎてたまらない。
席の場所も関係しているのか、ウィーン・フィルよりはやっぱり落ち着いた感じというかどっしりした音に聞こえる。
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公演前、ムジークフェラインの周りには、”チケット求む”の人たちが結構いた。気持ちわかる、、。この演奏会を聴ける僥倖に感謝しながら、フォワイエで、知り合いとオーストリアワイン&チョコレートケーキを味わいながらヤンソンスに乾杯。
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同じ組み合わせで翌日は、フランス音楽特集。プログラムは今日がベターだけど、巨匠の演奏をもう一度聴くために、もう一泊するべきだったも。ちょっぴり後悔。でも、そんなに長くウィーンにいるわけにもいかないしね。

ヤンソンスは天才だ。現存する指揮者の中で、ダントツで一番だと思う。彼のようにオケを語らせられる指揮者を、私は知らない。(ペトレンコが近いけれど、全然パリに来てくれないし、何年か前に聴いた時の感動をもう忘れかけちゃってるよ
😢
同じ時代に生きられて、遅すぎながらもこの5年間、彼の指揮を年に1〜2回だけとはいえ体感できて本当に嬉しい。

そして翌日。前夜の感動冷めやらぬまま、パリに持って帰るおやつをデメルでたっぷり買い込んで、音楽家たち御用達のホテルの前を通ったら、おぉぉぉ!エントランス前にヤンソンス〜〜〜!?
ドアマンと言葉を交わす巨匠がホテルに入っちゃう前に声をかけ、前夜の感動を夢中になって告げる。”日本からきたの?”と巨匠。”日本人だけど、パリから来ました!パリ公演ももちろん行きますっ!” 1分にも満たない神様との邂逅に、感動の極み❤️

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by yukinokano3 | 2019-03-23 02:03 | アート

Journal de Yukino KANO, journaliste culinaire.  パリ在住ライター加納雪乃が綴る、フランス食文化を中心にした、おいしい日々の記憶。1、2もあります。文章&写真の無断転載禁止。
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